こんにちは、ヨーヤ(@yoya45masa)です!先日、成功している大家さんがこんな物件は買わない!というものを聞く機会があり、その一つに
「高い擁壁(ようへき)がある物件は買わない」
と言っていました。私の地域ではあまり擁壁がある物件がないのですが、地域によっては擁壁が多く存在する地域もあるみたいですし、
私自身もなぜ擁壁がある物件がダメなのかが分からなかったので、いい機会だと思い今回色々調べてみました。
ハッキリ言って買う前に知っておいて良かった!って思うぐらい擁壁がある物件はリスクが高く、むしろ避けた方がいいのではないかという結論になりました。
この記事では、
- 擁壁物件のリスク
- こんな擁壁は注意
- リスクヘッジはできるのか?
- もし検討するならここを確認
などをまとめました。
今後、物件を取得していく過程で知っておいて損はないと思う情報ですし、むしろ知らずに買い進めるのはまずいと思う内容でしたので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
そもそも擁壁とは
擁壁とは、高低差のある傾斜地などの土砂を保護し、がけ崩れを防止するために人工的に造られた構造物です。
また造られた後も所有者は擁壁の維持管理をしなくてはならず、それを怠ると改善の勧告や命令を受けることがあるようです。
既存の擁壁によるリスク
購入を検討している物件に既存の擁壁がある場合とても注意が必要です!
既存の擁壁によるリスクその①「宅地造成等規制法」
昔に作られた擁壁は「宅地造成等規制法」(宅造法)に引っかかる可能性があり、もし物件を増築、または建て替える際には擁壁を作り直さなければなず、その費用は数百万円から数千万円となってしまいます。
既存の擁壁によるリスクその②火災保険が使えない?
万が一、震災なので擁壁が崩れ改修工事が必要になった時に1番に考えるのが「火災保険が使えるかどうか」だと思います。
擁壁を直すのに数百万円もしくは数千万円かかりますから…
結論は「火災保険は使えない」と思っておいた方がいいです。
残念ながら火災保険は建物に対しての保険になり、擁壁については地盤扱いになるようです。ですから擁壁が崩れたとしても火災保険から保証を受けることは難しいと思っておいた方がいいでしょう。
擁壁物件を検討中ならここを確認
上記のリスクを踏まえた上でそれでも擁壁のある物件を購入検討している方は、「その擁壁がちゃんとした許可があるものか」「現状しっかりしているか」の2点を確認してください。
擁壁の許可がしっかり取れているか
物件に擁壁がある場合は、その擁壁が適切なものかどうかを確認する必要があります。
適切というのは
・都市計画法による開発許可
切土や盛土によって土地の形を変更するなどの開発行為には許可が必要。
・宅地造成等規制法による許可
宅地造成工事規制区域内で、切土2m、盛土1mを超えるもの、切土と盛土を同時に行う場合に2mを超えるものなどは許可が必要。
・建築基準法による工作物の確認申請
2mを超える高さの擁壁は確認申請が必要
以上3点を確認する必要があるのですが、簡単にまとめると自分の身長より高い擁壁の場合は許可が必要と思い、物件管轄の役所「建築指導課」に行けば確認ができます。
現地で確認
許可がしっかり取れていても、擁壁自体に問題がある可能性もあるので注意です。確認項目を箇条書きにしましたので実際に現場で確認してみてください。
- ひび(クラック)がないか
- 剥離して鉄筋が見えていないか
- 擁壁が膨らんでいないか(傾きがないか)
- 擁壁の繋ぎ目のずれ、目地が開いていないか
- 水抜き穴が詰まっていないか
などを確認してください。また自分で判断できないようでしたら建築士や専門家に点検してもらうこともできるみたいです!
こんな擁壁は注意が必要
最後に色々な種類の擁壁がある中で絶対に買ってはいけない擁壁ってのがあります!
二段擁壁、増し積み擁壁
この擁壁の何がいけないのかというと、下の部分が上より先に作られた部分になるのですが設計時は上に増すなどの想定はしていないので、重さに耐えきれず少しの地震や豪雨で崩壊してしまう可能性が高いのです。
見分け方もとても簡単なので、もし見かけた場合は避けた方がいいでしょう!
まとめ
擁壁は直したり造ったりするだけで数百万円以上かかることから余程の物件ではない限り避けるべきかもしれませんね!
また専門の業者に頼まなくてはいけなかったり、確認申請、その他の許可等、経験者じゃなければハードルが高い感じがしますし、保険が適用できないことからリスクヘッジもできません。
擁壁がある物件は出口も難しく、わたくし個人的な感想として投資先としては見れない印象でした。
皆さんも擁壁がある物件を見つけた場合はご注意ください。